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凸版・NTTドコモベンチャーズ・MTIからプレシリーズA資金調達

株式会社 Authlete(本社:東京都千代田区、代表取締役:川崎 貴彦)はプレシリーズAラウンドにて、凸版印刷株式会社(代表取締役社長:金子 眞吾)、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ(代表取締役社長:中山 俊樹)、株式会社エムティーアイ(代表取締役社長:前多 俊宏)より資金調達を実施しました。今回の資金調達を通して、営業・マーケティング機能を中心に強化し、国内外で事業をさらに拡大させてまいります。

弊社サービス Authlete は、APIセキュリティーには欠かせない OAuth 2.0 と OpenID Connect の実装をサポートするクラウド/オンプレミスサービスです。API (Application Programming Interface) 公開やシングルサインオン導入のニーズの増加を背景に、金融機関、ヘルスケア、IoTなどさまざまな分野での採用が増加しております。

その使い勝手の良いシステムおよびユーザーインターフェースは、開発者や顧客企業から大変好評をいただいており、NRIセキュアテクノロジーズの顧客ID管理ソリューション『UniID Libra』や、日本ユニシスのAPI公開ソリューション『Resonatex』の認可エンジンとしても採用されております。

今回のプレシリーズAラウンドでの資金調達を通し、営業・マーケティングチームの強化を図るとともに、パートナー企業との連携を深め、国内外での事業拡大を加速させてまいります。

すでに、凸版印刷とは、フィンテック分野における認可技術を活用したプラットフォームビジネスでの業務提携を締結し、昨年末よりサービス提供を開始しております。

Web API を通じて、サービス同士が連携し、お互いの強みを利用し合い、巨大なエコシステムを構築していく新たな潮流は、現在、『APIエコノミー』として注目を集めています。Web API は、ウェブサービス同士の連携、IoTデバイスからの買い物、スマホ家計簿アプリと銀行APIの連携など、FinTech や IoT を含む幅広い分野を支える基幹技術です。

2017年に公開された marketandmarkets.com の試算によると、2021年に26.65億ドルの市場に成長するとみられています。この API エコノミーの恩恵を受けるうえで、Web API への堅牢なセキュリティー対策は、今後さらに重要性を増すと予測されます。

Authlete社は昨年度、国内最大級のFinTechピッチコンテスト「FIBC2017」で国内部門グランプリを受賞したほか、欧州最大級のスタートアップインキュベーター「Level 39」に選出、また世界最高峰サイバーセキュリティ国家を目指す英国のエキスパートグループ『Cyber 39』の創立メンバーに選ばれています。

金融機関向けのハイグレードなAPIの仕様策定にも参加し、よりセキュアかつよりお客様のニーズにあったサービス開発を進めていきます。

凸版印刷株式会社 BPO ソリューションセンター長 長谷川 氏 コメント

「マイナンバーカード関連ビジネスやお得意先様の情報管理支援など、個人情報に根差したサービスを数多く展開させていただいておりますが、そこに認可技術を組み合わせることで何か新しいことをできないかと考えていたところ、非常に高い技術力をもつ Authlete 社に出会い、一目惚れしました。海外にもアンテナをはり、認可に特化したサービスを展開する Authlete 社とは、お互いの強みを活かした新しいビジネスが生み出せると考えております。今後、Authlete 導入によって弊社の既存サービスをよりセキュアかつ利便性の高いものにしていくとともに、Authlete との新規サービスの共同開発も進めていきます。」

NTTドコモ・ベンチャーズ 取締役副社長 稲川氏 コメント

「NTTドコモの中期経営計画『beyond宣言』を達成していく上で、Authleteへの投資は非常に自然な流れの一つと言えます。Authleteの技術は、APIを活用する上でのセキュリティ面でのリスクを最小限にするために欠かせない技術です。今後、5Gの通信網を活用したAIやロボットなどの次世代技術を通じ、弊社のお客様やパートナー企業が彼らの想像を超えるサービスを創造していく上で、Authleteの技術は無くてはならないものになると考えています。」

株式会社エムティーアイ 取締役副社長 泉氏 コメント

「Authleteのサービスは、弊社のヘルスケアサービス『ルナルナ』や『CARADA』などを支える基幹技術として1年以上前から採用しており、今後も社内での利用を拡大させていく予定です。また、現在弊社が力をいれている FinTech 領域でのビジネスを拡大させていく上で、銀行での採用実績のある Authlete 社を、戦略的かつ重要なパートナー企業と位置づけております。」

■株式会社Authlete

Authlete社は、セキュアな Web API 実装に必要な OAuth 2.0 と OpenID Connect の実装をサポートするクラウド/オンプレミスサービスを提供しています。Authlete を活用する企業は、自社サービスの開発にリソース集中させ、製品化までの時間を短縮することができます。仕様に準拠した認可サーバーの導入も容易になり、導入後も最新の仕様に合わせて常にアップデートされていくため運用コストを削減できます。世界中の API を活用する企業で利用されており、その分野は、金融、IoT、ヘルスケア、自治体など多岐にわたります。Authlete 社は、2015年に川崎貴彦らにより設立、先端技術に詳しい経験豊富な技術及び事業開発グローバルチームによって構成されています。

■サービス Authlete について

OAuth2.0及びOpenID Connectを全面サポートした国産BaaS (Backend as a Service) ソリューションです。

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  1. 導入および管理が圧倒的に簡単:認可サーバーおよび OpenID プロバイダーの実装に必要な機能をすべて Web API として定義し、お客様に提供しているため、お客様側で認可用データベースを用意する必要もなく、導入時の工数を大幅に削減できます。導入後も、コンソール上からサーバーの設定を管理ができ、また、最新の仕様に合わせてロジックも随時更新していくため、運用が簡単です。お客様の環境でご利用いただけるオンプレミス版も提供しております。
  2. 認可に特化:API 公開のためには、API管理、ID管理、認証、認可といった仕組みが必要となりますが、Authlete は認可に特化した独自のアーキテクチャーであるため、任意のAPI管理、ID管理、認証ソリューションと組み合わせることが可能です。既存の社内認証システムや AWS や Azure 等が提供する API Gateway 等と組み合わせてご利用いただいているケースも数多くあります。
  3. 複数サービス導入を前提とした設計:既存のサービスの多くは、サービス毎に認可サーバー/ OpenID プロバイダーを必要としますが、Authleteであれば、一元的にそれらを管理することができます。管理コンソール上から3クリックするだけで、新しい認可サーバーが立ち上がります。

■OAuth 2.0およびOpenID Connectについて

  • OAuth 2.0 は、クライアントアプリが認可サーバーから許可証(アクセストークン)を取得る手順を標準化した仕様です。この仕様に沿った認可フローを構築することで、安全に Web API を公開することが可能となります。
  • OpenID Connect は、OAuth 2.0 を拡張する形で作成された、あるサービスのユーザー情報を他のサービスでも利用できるようにする手順を標準化した仕様です。あるサービスから「認証された」という事実をIDトークン使って管理することで、他のサービスでもユーザー情報を利用可能になります。