Authlete 新バージョン 2.3 提供開始のお知らせ
FAPI 2.0, OIDC Federation, OIDC4IDA の最新ドラフト仕様に対応するとともに、さまざまな OAuth/OIDC ユースケースを実現するための機能を強化
株式会社 Authlete は、2023 年 1 月 10 日、“Authlete 2.3” の提供を開始しました。
“Authlete” は、OAuth 2.0 / OpenID Connect (OIDC) のコア機能を API 部品として提供する、“OAuth/OIDC Component as a Service” ソリューションです。API 認可・ID 連携機能のバックエンドとして、金融サービスや E コマース、メディア、さらに B2B SaaS など、幅広い分野のお客さまにご活用いただいています。また、世界で最初に “Certified FAPI OpenID Providers” のすべての認定を取得するなど、最新 OAuth/OIDC 仕様の実装において業界を主導しています。
最新バージョンの Authlete 2.3 は、米国 OpenID Foundation において策定が進む “FAPI 2.0 Security Profile”、“OpenID Connect Federation 1.0”、“OpenID Connect for Identity Assurance 1.0” の各最新ドラフト仕様に対応しています。お客さまは今すぐに、次世代オープン標準に準拠した ID/API 基盤の構築を開始可能です。
また Authlete 2.3 では、OAuth/OIDC 拡張仕様のサポートや、カスタマイズ可能な設定の追加、そして Authlete API の拡充を行い、OAuth/OIDC のプロファイリング(詳細仕様化)の自由度がさらに向上しました。お客さまは Authlete を活用し、自社のユースケースに適合する最適な OAuth/OIDC サービスを、迅速かつセキュアに実装できるようになります。
Authlete 2.3 の主な特徴
FAPI 2.0, OIDC Federation, OIDC4IDA のサポート
- FAPI 2.0 は、金融サービスに求められる API セキュリティを実現するための仕様群 “Financial-grade API 1.0” の次期バージョンです。最新 OAuth/OIDC 拡張仕様の導入や、FAPI 1.0 の実運用から得た知見の取り込み、さらに仕様群の再構成により、実装しやすさの向上と幅広い分野(非金融サービスを含む)での採用が期待されています。FAPI 2.0 仕様群のひとつである “FAPI 2.0 Security Profile” は、FAPI 1.0 における “FAPI Security Profile 1.0 - Part 2: Advanced” の実質的な後継であり、現時点の版は 2nd Implementer’s Draft です。
- OIDC4IDA は、OIDC を拡張し、「検証済みクレーム(ユーザー属性情報と、それがいつ・どのように・何の法規制に依拠して・どのような証拠に基づいて検証されたかを示す情報)」を要求・伝達するための仕様です。マネーロンダリング防止法やヘルスデータアクセス規制への準拠、リスク軽減、詐欺防止など、強力な身元確認を必要とするユースケースへの対応を目的としています。また OIDC Federation と同様、GAIN PoC における技術仕様のひとつとして採用されています。現時点の版は 4th Implementer’s Draft です。
新たな OAuth/OIDC 拡張仕様への対応
- RFC 8693 OAuth 2.0 Token Exchange
- RFC 7523 Section 2.1 / JWT Authorization Grant
- OAuth 2.0 Step-up Authentication Challenge Protocol
- Grant Management for OAuth 2.0
- Advanced Syntax for Claims(ASC) / Transformed Claims
設定の追加と API の拡充
- リフレッシュトークンの冪等化設定
- ループバックリダイレクト URI のポート番号部可変化設定
- 外部アタッチメント用アクセストークンの自動生成設定 (OIDC4IDA)
- トークンリフレッシュ時の openid スコープ削除設定
- クライアントごとに設定可能な項目の追加(アクセストークン単一化、PKCE 必須化など)
- JWT アクセストークンのペイロード部への任意クレーム埋め込み
- ID トークンのヘッダー部への任意クレーム埋め込み
- ディスカバリー文書の操作(JSON Patch 対応)
詳細については後日公開する「Authlete 2.3 リリースノート」をご参照ください。